全自動真空熱処理装置ICBP(低圧浸炭処理設備)
*『ICBP』は当社及びECM社の登録商標です。
カーボンニュートラル実現に貢献する『ICBP』
低圧浸炭処理設備は環境負荷が小さい工業炉として知られており、すでに連続ガス浸炭炉から低圧浸炭処理設備への転換は、グローバルな流れであると言えます。当社はその先駆けとして、いち早く1990年に欧州の技術を導入し、装置の基礎研究を行い、量産型低圧浸炭処理設備(ICBP FLEX)を国内の各自動車メーカー及び各部品メーカーに供給してまいりました。当社の全自動低圧浸炭処理設備ICBPは、従来と比較して省エネルギー、CO2大幅削減、高効率炉、省メンテナンス、安全・清潔で働きやすい労働環境などを提供することができます。
地球環境にやさしい熱処理設備『ICBP』
当社の低圧浸炭処理設備ICBPの構造は、コールドウォールで炉体からの放熱はなく、またフレームカーテンを用いないので、設備周辺の作業環境は優れたものになっております。
また、雰囲気ガスを用いず減圧下で浸炭処理を行うため、ICBPの熱処理ラインからCO2ガスが排出されることはありません。地球環境に非常にやさしい熱処理設備と言えます。
当社では、環境特性に優れた低圧浸炭処理設備をその用途に対応して複数ラインアップしております。
低圧浸炭とは?
低圧浸炭は、低い圧力(1Kpa前後)にコントロールされた圧力で、浸炭を実施する最先端の浸炭プロセスです。部品は、まず真空中で合金の変態温度以上に加熱され、温度均一状態になってから、炭素水素を含むガスまたは混合ガスをパルス的(パルス浸炭)に炉内に噴射される為、バラツキのない浸炭
プロセスが完成します。
炉体のコールドウォール構造により周囲への放熱がなく、短時間での昇温や短時間での立下げに優れています。
パルス浸炭は、シュミレーションソフトによりコントロールされ、任意にワークの表面硬度の設定ができ、浸炭深さの再現性に優れています。
ICBP(低圧浸炭)とガス浸炭の比較
真空浸炭技術を駆使した本ICBP工法は、従来のガス浸炭法に比べて多くの優れた特長を有しています。
カーボンニュートラルの達成に貢献
2050年のカーボンニュートラルに向けて当社の低圧浸炭処理設備ICBPは優位になります。炉からのCO2が排出されていない真空浸炭技術を用いて浸炭処理工程の時間短縮、省エネルギーを図り、カーボンニュートラルの達成に貢献できる優れた熱処理設備です。
装置の概要
フランスECM Technologies社との技術提携により、当社は日本国内で低圧浸炭処理設備ICBPを製造し、グローバル販売を展開しております。
ICBPはコールドウォールでフレームカーテン等は一切使用しないので、作業環境は清潔・安全であり、機械加工との併設も可能でインラインが実現できます。
レンガ等の断熱材は使用していないので、クイックダウン、クイックスタートが可能で機械加工ラインとの直結ができ、中間在庫削減に寄与できます。
モジュール構成のICBP装置は短工期での装置改造が可能であり、例えば減産時に加熱セルのみを停止させる、増産時に加熱セルを拡張させるなど、生産現場の状況に応じた柔軟な対応が可能です。
装置の特長
メンテナンス
ICBPシリーズ
グローバル納入実績(2019年9月現在)
- JATCO
- BOSCH
- FORD
- GETRAG
- GM GROUP (OPEL)
- BODYCOTE
- DAIMLER CHRYSLER
- SAGW
- DELPHI
- GENERAL MOTORS (GM)
- PSA
- LINAMAR CORPORATON
- EATON
- GKN
- HYUNDAI
- VOLKSWAGEN
- GKN DRIVELINE
- NISSAN
- SHANGHAI AUTOMOBILE GEAR WORKS (SAGW)
- AICHI KIKAI
- FIAT HAVECO
- RENAULT
- PNK
- HEF
- ARVIN MERITOR (Renault Truck)
- MTV
- SEW
- TOYOTA
- FAW
- FAW-VOLKSWAGEN
- FIAT
- FIAT TATA
- LuK
- POCLAIN HYDRAULICS
- SHU
- SKF
- TURBOMECA
低圧浸炭処理設備ICBPが実践するSDGs