2025年5月29日配信メルマガ5月号最新トピックス(浸窒焼入)
2025.06.06
お世話になっております。
パーカー熱処理工業 広報担当の原田と申します。
パーカー熱処理工業 広報担当の原田と申します。
今月は受託加工が可能な2つの浸窒焼入法を御紹介致します。
低歪み浸窒焼入法の御紹介
浸窒焼入とは、鉄鋼部材をアンモニア+窒素ガス中で加熱してから急冷する
ことで、表面硬化層を得る方法です。
1)高温浸窒焼入法/N-ハード(H)680~850℃
●安価なSPCC材を用いても850HV程度の表面硬さが得られる
●歪み量が小さく、浸炭窒化焼入の約半分
●良好な耐摩耗性
摩擦係数・焼付面圧は浸炭窒化、ガス軟窒化とほぼ同等。
摩擦係数・焼付面圧は浸炭窒化、ガス軟窒化とほぼ同等。
摩耗量は、浸炭窒化焼入材の1/2、ガス軟窒化材の1/3と良好。
2)低温浸窒焼入法/N-ハード(L)620~680℃
●高い表面硬さが得られる
鋼種を問わず、マルテンサイトやガス軟窒化の化合物層よりも硬い
表面硬化層(900HV以上)
硬さ分布(表面からの距離μm)
●良好な仕上肌
浸炭性のガスを使わないので、
スーティングの心配がなく仕上肌は極めて良好
処理後の外観一例(自動車部品)